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第2話・会ってみない? その2

ผู้เขียน: さぶれ
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-04-17 23:00:33

 あれから、I.Nさんとゆうた君とは、友人とやり取りするようなライトな感じでメールのやり取りを行っていた。玄さんから特にメッセージは無く、Takaさんは仕事が忙しいみたいだけれど、時々長文の熱量すごいメッセージをもらっている。

 Takaさんとの会話は、基本的に食べる話が多いかな。残業続きでゆっくり時間が取れないから、絶対今後ご飯を食べに行こう、と熱心に誘ってくれている。何時になるか解らないけれどね。

 I.Nさんは犬が好きらしく、犬の話題は大変喜んでくれたが、正直そこまで犬好きでなく詳しくないので、話に付いていけない所が多々あった。ゆうたさんとは楽しいメールのやり取りをしている。

――こんばんは、仕事終わり? お疲れ様!(ゆうた)

 ゆうた君からのメッセージだった。フランクに話せるゆうた君からのメッセージは、ささくれていた心に温かな灯を点けてくれた。メッセージ、嬉しいな。

 ゆうたさんと最初の頃は呼んでいたけれど、年下だから『ゆうたでいいよ』と言ってくれたので、ゆうた君と呼ぶことにした。もともとアウトドアの話が合うので、秘密のキャンプ場や秘密の渓谷の話で盛り上がった。

――ありがと。ゆうた君も仕事終わり?(M)

 メッセージを返していると、もう一通メッセージが届いた。こっちはI.Nさんだ。

――お疲れ。今度ドックフェアあるけど行かない?(I.N)

 ドッグフェアかぁ・・・・。犬好きの温度差がある事に、I.Nさんは気づいてくれてないのかな。

 正直気乗りしないけれど、仲良くなった人の趣味や趣向を理解しようとするのもこちらの努めかと思い、いつ開催されるのか、と返信した。

――イベントは二週間後の日曜日。Mちゃん都合つく? 会おうよ(I.N)

 そっか。会うのか。ちょっと緊張するけれど、イベントだったら楽しくデートみたいな事、できるかな?

――いいよ。予定空けておくね。待ち合わせはどうする?(M)

 送信の際、ドキドキ。まだ見ぬマッチング相手と、会う事になるなんて。そりゃ、何時かは会うと思うけれど、なんか、キンチョーする!

――近くなったら詳しく決めよう。午前十時から始まるから、現地に九時半くらいがいいかな。後で地図送る(I.N)

 早速URLと地図が送られてきた。レイクタウンアウトレットという所で開催されるイベントのようで、場所は埼玉県越谷市。遠っ。

 東京都足立区住まいの私。最寄りの江北駅からレイクタウンアウトレットまでの時間を調べると、一時間半ほど。うーん・・・・まさかこんな遠い所へ現地集合で呼ばれるなんて。

 こういう所へ行くなら、せめてどこかで待ち合わせして行かないのかな。

 なんかもやもやしたけれど、私の心が狭いのかと思い、オーケー、と一言返信した。理世ちゃんに相談してみようかな?

「私だったら絶対に行きませんね」

 翌日、理世ちゃんに早速相談したら、そんな遠い所へ呼び出すなんてあり得ない、と憤慨していた。私だけがもやもやしたのではなくて安心。

「ふつうはどこかで待ち合わせしますよ。車持ってないんですかね、その男」

「そうだね」

 私もそう思った。やっぱり待ち合わせして行くのが普通だよね。

「あっ、でもやっぱりダメ。いきなり車は危険です! 密室二人きり、何処へ連れて行かれるか解らないですから、用心した方がいいです。遠いけど、電車は正解かも。帰りに車でどうかと言われても、断って下さいね」

 そっか! それは考えてなかった!

「成程。理世先生、勉強になります」

 理世ちゃんにアプリを通じて出会った男性は、素性が解らないからしっかり用心する事が大切だと教えられた。確かにそうだよね。本名でさえ知らないんだもの。そんな人の車に乗り込むのは、危険だという事を頭に入れておかなきゃ。

「眞子先輩は仕事・子供の事以外は、割とぼんやりしている所があるので心配です。困ったことがあったら、私に何でも相談して下さい!」

 チャキチャキとした理世ちゃんは、私よりもずっとしっかりしている気がする。

「ありがとう。頼りにしています、先生」

 婚活アプリについては、理世ちゃんは私の頼れる先生だ。彼女は私の言葉を嬉しそうに受け止め、首を左右に揺らした。柔らかい髪がさらっと流れ、女性らしいしぐさにキュンとくる。

 四歳も年下なのに、理世ちゃんは生活面では私よりもずっと色々な事を知っていて、大人びていると思う。私が勝てるのは勤務年数と仕事の速さくらいだ。しかし勤務年数が多いからと言って、羽鳥恵里菜さんのようなモンスターと称されるお母さんとやり合うのが上手い訳ではない。

 ハッキリ言って理世ちゃんの方が、あしらいが上手い。

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